学校・幼稚園・保育園に増えてきた外国ルーツの子どもたち。
子ども同士は友達になっても保護者は日本の学校に慣れずいつまで経っても孤立しがち。日本の教育システムに疑問を感じつつも、誰に聞いたら良いかわからない。日本人の保護者も「日本語通じるのかしら?」「どこから来たのかな」と思いながらも、質問もできないまま卒業・卒園をしてしまうなんてもったいない。
外国ルーツの彼らのバックグラウンドに思いをはせ、思いを知れば、声をかけやすく、一度繋がることができたらきっと様々な輪が広がっていくことでしょう。
当事者の声、支援者の声を聴き、一人ひとりができることを考えてもらう3回連続講座。
第1回 概要編 「日本の学校って普通なの?~6つの国の学校に通った生徒の話~」(6月28日 土曜)
クリエーティブディレクターのキリーロバ・ナージャ氏を講師に迎え、当事者の立場で語ってもらいます。慣れない環境で暮らす子供たちの思いを知り、外国ルーツの子どもたちへの新たな視点を見出します。 |

講師:キリーロバ・ナージャ氏(コピーライター・作家)
ソ連(当時)レニングラード生まれ。数学者の父と物理学者の母の転勤とともに、6か国(ロシア、日本、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ)の各国の地元校で教育を受けた。広告会社に入社後、様々な広告を企画し、2015年の世界のコピーライターランキング1位に。著書に、『6か国転校生ナージャの発見』(集英社インターナショナル)『ロールモデルがいない君へ 6ヵ国育ちのナージャが聞くルーツが異なる12人の物語』(角川書店)など、絵本作品に『ナージャの5つのがっこう』(大日本図書)、『からあげビーチ』『ヒミツのひだりききクラブ』『じゃがいもへんなの』(以上、文響社)がある。



第2回 浜松編 「あなたの学校にもきっといる~浜松市の外国ルーツの子の現状~」 (7月12日 土曜)
来日したばかりの中学生に日本語を教える「江南教室」の指導員の亀久保先生を講師に浜松市の外国籍児童の現状を学びます。あなたの近くの外国ルーツのあの子にはどんな悩みがあり、どう克服しているのか、みんなで考えてみましょう。浜松市の外国籍の不就学児童の実態を調査しているHICE職員の橋本ソナイラさんからは、自身の体験と現状を話してもらいます。 |

講師:亀久保裕之氏(教員)
R6年度より浜松市立江南中学校内にある初期日本語指導拠点校「にじ(江南教室)」を担当。
JICAの海外ボランティアとしてブラジル、海外日本人学校の教員としてフィリピンで活動した経験を生かし、初期日本語指導が必要な児童生徒への支援・指導を行っている。浜松市出身。

講師:橋本ソナイラ(HICE職員)
ブラジルのサンパウロ州サンパウロ市出身。10歳の時に家族で日本へ来てから30年、ポルトガル語・日本語・スペイン語のトリリンガル。
2018年4月から公益財団法人浜松国際交流協会(HICE)で事業コーディネーターとして働き、定住外国人の子供の就学促進事業などを担当しています。日本語ボランティア養成講座、高校での進路セミナー、公立校や自治体でライフヒストリー講演を行っています。
第3回 自分事編 「懸け橋になろう!勇気をもって」座談会 (8月23日 土曜)
第3回は外国にルーツをもつゲストも輪に加わり、ファシリテーターの進行で気軽に語り合う座談会です。「仲良くなりたいけれど、どう声をかけたらいいの?」など、日常のモヤモヤを持ち寄って、ゲストのみなさんと一緒にヒントを探してみませんか?お菓子や、コーヒー・お茶もご用意しています。ほっと一息つきながら、懸け橋になる一歩を見つけてみましょう。ゲストも多数参加予定。お楽しみに。 |

ファシリテーター:三田景子氏
国際理解教育ファシリテーター。袋井市出身。20代の頃、ラオスで国際協力活動に従事する。帰国後、教員など有志らとはままつ国際理解教育ネットを立ち上げ、話し合いやゲームを通じ主体的に世界の課題を学ぶワークショップ講座を学校等で多数実施している。2011年より、浜松市外国人学習支援センターの日本語ボランティア養成講座で、異文化理解・多文化共生の講師も務めている。小学生の母として、外国ルーツの子や保護者と自然に関われる地域を築いていきたい。2024年からは磐田ユネスコ協会事務局長としても活動中。
3回連続で出席された方には修了証をお渡しいたします。ブリッジビルダーとして様々な場で活躍いただけます。